成人式以外でも振袖を着たいという女性は大勢います。
振袖は最も格式の高い礼装ですので、結婚式や結納などの場でも非常にマッチします。

しかし、気になるのは振袖が「未婚」女性用という事実。
未婚ではあるけれど年齢的には既婚者のように見られる30代の女性は振袖を着ても良いのでしょうか?

晩婚化で30代でも未婚の女性が多数!

1990年代には平均初婚年齢は男が28.4、女が25.9歳でしたが、2007年には男は30.1歳、女は28.3歳と上昇しています。この傾向は日本だけでなく世界各地で起こっており、なんと約7割の国で晩婚化が確認されています。

さらに言うと、晩婚化だけでなく未婚率も増加しています。生涯で一度も誰とも結婚しない人のことを「ソロ」と呼び、日本がソロ社会になっていくとネットでは心配する声も挙げられています。このような背景を理由に、「成人式で着た振袖があるが既に30代」「この振袖着ても大丈夫かな?」と心配する女性が増えているのです。

できれば振袖を着たい女性たちの声

①成人式に着た振袖をもう一度着たい

振袖は女性の憧れです。日本女性の着物姿は見ているだけで何故かホっとする和の心を感じます。振袖はその中でも女性の可愛らしさやキラキラ感を映し出す特別な存在と言えるのではないでしょうか。

振袖が特別な存在と言える理由としては、職人により手間暇がかかっている衣服だからです。機械により大量生産されるのではなく、手で一つ一つ絞って刺繍をほどこしていく振袖。ファストファッションがハンバーガーのようなファストフードであれば、振袖は技術のある職人による高級料亭の味と言えるでしょう。

 

②自分の結納で着たいけど30代です

ご縁があってめでたくゴールインすることになった女性がいますが、既にその時は30歳を過ぎ30代半ばに突入していました。

成人式で着た振袖は既に10年経過していますが、保管状態がよく充分着られる状態です。母親に聞くと「未婚なんだから大丈夫よ。堂々と着なさい」と言われましたが、正直若い訳でもないのに振袖を着るのは少し気が引けます。

 

③格を重視したいから親族の結婚式に振袖を着たい

服は生地の質やデザインによって着る人の気持ちや場の雰囲気まで左右します。大切な結婚式であればやはり着て行く服もそれなりのものを用意すべきでしょう。

手持ちのワンピースはあるけど振袖に比べるとかなり安っぽく見えてしまう。こんな理由から、特に親族の結婚式で振袖を着て行くか迷う30代女性がいらっしゃいます。

20代後半~30代の振袖問題はこうして解決

未婚であれば本来何歳でも着られる振袖ですが、実際には30代を境に着ない人が多いのも事実。
周りも自分も気になってしまうのであれば、やはり別の方法で振袖問題を解決してくしかありません。

①袖を詰めて訪問着に仕立て直す

成人式で着た振袖の袖を仕立て直して訪問着(着物)としてリユースできます。

人によっては「お祝いの席で着られる振袖を切るなんて縁起が悪い」と考える方もいるようですが、有効活用できるのであれば振袖が無駄になるよりは良いのではないでしょうか。

振袖店によっては振袖を購入すると無料で訪問着に仕立て直しサービスをつけてくれる店もあります。あまりに派手で特別な柄の振袖は難しいですが、無難な古典柄であれば訪問着として仕立て直し成人式のあとに何度も着られます。

 

②色留袖や訪問着をレンタルする

振袖レンタルは10万円以上が相場ですが、着物レンタルの相場はもっと安く2万円ぐらいから借りられます。
振袖がハデすぎる?とモヤモヤするのであれば思い切って着物レンタルサイトで別途、留袖や訪問着をレンタルしてしまいましょう。

 

③派手すぎない振袖なら小物やヘアスタイルで工夫を

ピンクや赤い振袖はアウトですが、パステルカラーでハデすぎない小花柄や紺色、黒の振袖なら30代でもOKだと言えるでしょう。
あとは自分の外見が20代と比べどれだけ変化したかにもよります。

まとめ

30代は振袖を着られるボーダーラインです。振袖の柄や色が地味目なのであれば、親族や親しい友人の結婚式に着て行けば場の格が上がる事でしょう。
しかし、自分の年齢が気になってしょうがないのであれば、最初から別の着物をレンタルした方が無難です。