華麗で美しい振袖姿。自分で着る事ができればいいなあ、と憧れる方も多いのでは?

しかし、振袖の着付けは、着物以上に小物が多いので気後れしてしまいますよね。  

今回の記事では、振袖を自分で着るためのポイントをわかりやすくお伝えします。

【結論】一人では難しいけどお手伝いアリならきっとできます

振袖の着付けが難しい部分は3つあります。1つ目は、必要な手順と小物を覚えること
普段から着物を着慣れていない人は、まず和装小物の実物と名前が一致しませんよね。  

2つ目は、振袖の帯結びです。振袖本体のところまではどうにか着付けができたとしましょう。しかし、帯に関しては着物が趣味の方や着付けの先生などでないと難しいものです。なぜなら、振袖の帯は浴衣の帯と違い、硬くて折りづらい素材だからです。  

3つ目は、振袖がとても重いことです。振袖は訪問着と比べて生地の分量が多いのです。 ハタチ前の女性が、全体のバランスを見ながら片手で裾を持ち上げ、片手でおくみ(センターフロントの部分)を押さえる、といった作業があります。洋服より重い振袖を着ているだけで普段より疲れるのに、重い振袖を操るのはとても労力がいることです。  

以上のことから、振袖を自分で着るのであれば、是非お母さまやご親戚などのご協力をお願いするのをオススメします。

振袖の着付けに必要な小物一覧

振袖を着付けするには、必要な小物の名前やどういう風に使うものなのか、ざっくり把握しておきましょう。
着付けに必要な小物は大まかに分けると、以下の6種類に分かれます。  

【振袖の着付けに必要なもの全て(6種類)】

着物系・・・振袖、帯、帯締め、帯揚げ、伊達衿
下着系・・・足袋、肌着、裾よけ、タオル、補正パッド
下着と着物の間に挟むもの・・・半衿、長襦袢、衿芯
着付け小物系・・・腰紐、伊達締め、枕、前板、後板
飾り小物系・・・髪飾り、草履、バッグ
あると便利グッズ・・・コーリンベルト、ウエストベルト、三重紐、マジックベルト  

たくさんありますね!

ちなみに、下着系の肌着は襦袢(じゅばん)とも言われています。これらを全て一つ一つ購入するなら、とてもお金がかかってしまいます。最近の振袖レンタルや購入では、これらの振袖小物一式もセットされて提供されているので是非利用しましょう。

次に、どのような用途で使うものなのかをご説明します。  

【振袖の着付けに必要なものの大まかな解説】

着物系

振袖(着物で袖が長いもの) 帯(着物がずり落ちないためのベルト) 帯締め(帯を強化するための細い紐) 帯揚げ(帯と着物の間に挟む生地) 伊達衿(着物の胸元を華やかにするための重ね衿)

下着系

足袋(靴下) 肌着(下着の腰から上の部分) 裾よけ(下着の腰から下の部分)※肌着+裾よけが合体したものもあります タオル(凹凸のある身体を茶筒のような着物姿にするための補正用。スポーツタオルを3~5枚) 補正パッド(タオルの代わり。紐が付いているので便利です)

下着と着物の間に挟むもの

半衿(肌着に縫い付ける飾り衿のこと)、 長襦袢(キャミソールワンピースのような下着のこと)、 衿芯(半衿の下に入れます。衿がピンと立ち、美しい振袖姿が出来上がります)

着付け小物系

腰紐(肌着と振袖を固定するため腰で締める。3本程度必要) 伊達締め(肌着用、着物用で1本ずつ必要。腰紐だけだと襟元が崩れるため) 枕(帯の形を作るために使う) 前板、後板(帯がピンと張るように着物と帯の間に挟み込む)

飾り小物系

髪飾り(振袖姿が華やかになります) 草履(着物の靴) バッグ(振袖には小さいものがベター)

振袖の着付けをする順番

さあ、早速振袖を着付けしましょう。と言っても、どんな順番で行えばいいのか見当もつかないですよね。まずは、以下の順番を覚えましょう。  

①下着

まずは足袋を履きます。次に、肌着を着ます。肌着には半襟と襟芯をセットしておきましょう。

バストのやや下あたりで、腰紐を結びます。全体的にシワがないか確認して調整しましょう。腰紐の上から、伊達締めを回します。余った腰紐や帯締めは脇へ挟んでおきましょう。  

 

②補正

自分で振袖を着るのであれば、簡単なので補正パッドを使いましょう。
腰の周りに補正パッドをあて、身体の凹凸を埋めるようにすらして紐で結びます。  

 

③着物

振袖に袖を通し、背中の縫い目がちょうど背中の中心になるように着ます。

まず、着丈を決めましょう。振袖は洋服と違い、少し多めの生地をたくし上げて紐でしばって調整します。  

着丈を決めたら、高さを変えないよう振袖の打ち合わせを(自分から見て)左側の生地が上になるように重ねます。ここで、二本目の腰紐を結んで固定しましょう。  

 

④帯

最も簡単な帯結びは、シンプルなお太鼓結びです。お太鼓結びをするなら、帯は名古屋帯を用意しましょう。帯の結び方は、YouTubeを参考にするとわかりやすいですよ。  

 

⑤ヘアメイクや小物

振袖のヘアメイクは、雑誌やネットを参考にしながら自分でする人も多いようです。
あとはバッグや草履を身に付ければ、完成です!

実際に着てみよう!必要時間はどれくらい?

最初は、「え~っと、次は何を付ければいいのかな?」と考えながら進めるので、着付け時間は1時間~1時間半以上はかかるかもしれません。
徐々に慣れていくと、40分~50分くらいでできるようになるでしょう。  

ちなみに、プロの着付けの先生の場合は早い方では20分ぐらいで完成させる人もいるようです。

まとめ

振袖を一人で着てみたい!その心意気はとても素晴らしいものです。なぜなら、今一人で着物を着られる日本人は少なくなっていますからね。

しかし、振袖と着物が別物で、振袖は着物以上に着付けが難しいのです。成人式当日に着付けをしたいのであれば、専門の着付けの方にお願いするのをオススメします。