振袖を選んでいると品質のところで「正絹」と書かれている振袖と「ポリエステル」と書かれている振袖があります。
振袖を買うなら正絹とポリエステルの違いを知ってから買うべきです。
なぜなら、それぞれ特徴が違い、値段も大きく異なるためです。

振袖の正絹って何?

生絹とは絹100%のことです。
絹とは英語名でシルクとも言われ、シルキータッチは吸い付くような滑らかな肌触りのことを言います。(赤ちゃんの肌を想像してください♪)
シルクはご存じの方も多いですが蚕(かいこ)の繭(まゆ)から取られる動物性の繊維です。
つまり、羊の毛から生まれる毛糸がウールと呼ばれるように、絹も自然界から生まれるナチュラルで貴重なものです。

正絹とポリエステルはどう違う?

学生時代に生地屋さんでアルバイトをしていた私ですが、生地や洋服に詳しい方であれば絹かポリエルテルかの違いはひと目で分かります。
しかし、そうでない人は正直パッと見では分からない方も多いのではないでしょうか。
以下に正絹とポリエルテルの違いをまとめてみました。

 

  正絹 ポリエステル
繊維の種類 天然繊維(動物繊維) 化学繊維(石油)
着心地 しなやか 高級ポリはしなやか
通気性 高い 良くない
保湿性 高い 高くない
着崩れ 長時間着崩れない 長時間着ると着崩れやすい
静電気 起きづらい 起きやすい
糸の特徴 太さが微妙に違う 均一

この表だけを見ると、「正絹が優秀でポリエステルは品質が悪い」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、決してそうではありません。正絹は天然繊維のため品質にばらつきがあります。
振袖という特別な時に着る量産されない衣服において正絹は重宝されますが、普段使いのTシャツやカットソーには軽くてシワになりづらいポリエステルはとても優秀です。

正絹のメリット

大まかに言うと、絹は手触りがよく、夏涼しく、冬温かい素材です。また、絹にはブランド力があります。
振袖に限らず、ヒトは買い物をする際にできるだけ失敗して無駄なお金を支払いたくはないものです。

振袖は未婚女性の第一礼装として知られていますが、普段から着物を着ない私たちは振袖店の名前もブランドもあまり詳しくはありません。
「正絹100%」とある振袖であれば、何となく安心。こんな気持ちを持つ人が多いのは事実です。

正絹のデメリット

残念ながら、絹にもデメリットはあります。それは紫外線を浴びると黄色に変色しやすいのです。
また、水に弱く濡れると縮むため自宅で洗濯はできません。

摩擦に弱く、移動中にバッグなどで強くこすると毛羽立ってしまいます。
湿気が苦手な絹なので、通気性の良い桐のタンスでの保管または着物ハンガーで陰干しをするなどの考慮が必要です。

正絹とポリエステルの振袖はどっちが人気?

全体的には正絹の振袖が人気です。

大手の振袖店で20~30万円ほどの標準的な振袖ではほぼ100%素材は正絹が使われています。しかし、最近ではポリエステルの品質が高くなっています。

宅配レンタルや格安レンタルの振袖では多くのポリエステル振袖を見かけます。 ポリエステル振袖の良さは何といっても保管のしやすさです。そして、値段の安さも魅力です。

まとめ

正絹、ポリエステル、どっちがおすすめ?と言われたら、正絹をおすすめします。
特別感があるから、高級感があるからというのもありますが、何よりその肌触りが一番の違いです。

正絹かポリエステルか迷ったら、一度試着してその違いを確かめてくださいね。