成人式の振袖に合わせる履物といえば草履が主流ですが、最近は振袖のテイストに合わせてブーツを合わせるスタイルにも注目が集まっています。ただし、振袖は伝統的な和服であるため、「洋風のブーツを合わせても大丈夫?」「ちぐはぐな印象にならない?」と不安を感じる方も多いでしょう。

そこで今回は、成人式の振袖とブーツを合わせるのはありかなしかを検証すると共に、ブーツに合う振袖の選び方をまとめました。振袖×ブーツのコーディネートが気になっている方はぜひ参考にしてください。

成人式の振袖とブーツを合わせてもOK?

成人式の振袖にブーツを合わせてもOKか否かについて、結論からいうとブーツでもルールやマナー違反には当たりません。

元々、成人式の服装には明確なルールがなく、着こなし方やコーディネートの自由度も高いため、草履の代わりにブーツを着用しても問題ないとされています。

実際に、振袖のコーディネート例をインターネットで検索すると、振袖にブーツを合わせたスタイルもいくつか散見されます。

 

成人式の振袖にブーツを合わせるメリット

成人式の振袖にブーツを合わせると、以下のようなメリットを期待できます。

 

個性的な振袖姿を演出できる

和装である振袖に、洋物のブーツを合わせるという和洋折衷のスタイルはかなり個性的です。そのぶん人目を引きやすく、成人式で一際目立つ振袖姿を実現できるでしょう

また、ブーツの選び方や他の小物との組み合わせはセンスによって左右されるため、振袖姿を通して自己表現したいという方にぴったりの装いといえます。

 

実用性・機能性が高い

普段履き慣れない草履を長時間履き続けると、靴擦れや足の疲れに悩まされがちです。また、草履は足の甲やかかとがカバーされないデザインになっているため、もし式典当日に雨や雪が降った場合、足元が冷えたり、濡れたりするリスクがあります。

その点、ブーツなら普段履き慣れている方も多いので疲労感や歩きにくさを感じにくく、かつ防寒にもなるので一石二鳥です。特に滑り止めの付いているブーツを選べば、路面に積雪や凍結が発生していても滑りにくく、安全に歩けるという利点があります。

 

普段使いできる

草履は振袖など和装を着用するときにしか履かないため、「購入したけど1回きりしか使わなかった」というケースもめずらしくありません。

一方、ブーツなら普段使いにも適しているため、使用頻度の少ない草履を新調するよりもコストパフォーマンスは良いでしょう。

 

振袖にブーツを合わせるデメリット

振袖×ブーツのコーディネートにはさまざまなメリットがある反面、いくつかのデメリットもあります。振袖にブーツを合わせるかどうかを検討する際は、長所と短所の両方をよく理解しておきましょう。ここでは振袖にブーツを合わせるときの注意点を2つご紹介します。

 

振袖の選択肢が少なくなる

草履は和装小物の一種であるため、どのようなデザインの振袖にも合わせやすいところが特徴です。

一方、ブーツは元々洋装の履物なので、振袖のデザインによってはちぐはぐな印象になる可能性があります。特に伝統的な古典柄は洋装小物とあまり相性が良くないため、草履に比べると振袖の選択肢が狭まってしまうところがネックです。

 

着脱しにくい

鼻緒に指を通すだけで履ける草履に対し、ブーツは靴ひもを結んだり、ファスナーでしっかり固定するものが多いため、脱ぎ履きに手間と時間が掛かります。

また、ブーツを着脱する際にかがんだり、膝を曲げたりすると振袖が着崩れてしまうリスクもあります。

ブーツに合う振袖の選び方

振袖×ブーツのコーディネートを成功させるためには、ブーツに合う振袖を選ぶ必要があります。ちぐはぐな印象にならないよう、ブーツに合わせる振袖は選び方の基準をしっかり押さえることが大切です。

ここではブーツに合う振袖選びのポイントや、着こなしのコツを4つご紹介します。

 

色のバランスに注意する

草履よりも表面積が大きいブーツは主張も強いため、色のバランスが悪いとまとまりのないスタイルになってしまいます。そのため、振袖を選ぶときはブーツとの色の組み合わせにも十分配慮することが大切です。

具体的なコーディネート例を挙げると、赤系の振袖×黒系のブーツ、モノトーンカラーの振袖×同系色のブーツなどがおすすめです。

ベージュやアイボリーなど淡い色のブーツを履く場合は、振袖も柔らかいパステルカラーやくすみカラーを選ぶと全体的にガーリーな雰囲気になります。

 

無地の振袖と相性抜群

和柄をたくさんあしらった振袖は和のイメージが強いため、洋装のブーツと合わせる場合のハードルが高くなります。そのため、「ブーツに合う振袖がなかなか見つからない」と悩んだ場合は、無地の振袖を選んでみましょう。

和柄の少ない振袖は和のテイストが薄くなるぶん、ブーツとの相性が良く、全体的にバランスの取れた振袖姿に仕上がります。

 

洋柄をあしらった振袖を選ぶ

ブーツは洋装小物なので、同じく洋風の柄が入った振袖を選べば、まとまりのあるコーディネートになります。

例えば、バラやチューリップといった洋花や、蝶、ハート、リボンなどのモチーフは、振袖でありながら洋装のイメージが強いため、ブーツとなじみやすいでしょう。

 

レトロ柄×ブーツで大正ロマン風に

大正ロマンとは、大正時代に花開いた独特の文化や社会現象を指す言葉です。この頃は西洋文化が加速的に流入する一方、昔ながらの伝統的な美への評価も見直され、和洋折衷のデザインに注目が集まりました。その結果、当時モダンガールと呼ばれていた女性たちの間では、和装に西洋風のブーツを合わせるファッションが流行したそうです。

同じく大正時代の象徴とされるレトロ柄の振袖にブーツを合わせれば、当時のモダンガール風のポップな装いになり、懐かしさとキュートさを兼ね備えたスタイルを演出できます。レトロ柄の振袖は黒や白、赤といったスタンダードな色彩の他、鮮やかなブルーやオレンジ、黄色など明るめの色を採用したものも多いため、「派手めの振袖にブーツを合わせたい」という人におすすめです。

振袖×ブーツのコーディネートはプロに相談するのがおすすめ

ここまでブーツに合う振袖の選び方をご紹介してきましたが、和装の振袖とブーツを合わせるのは簡単なことではありません。

振袖に合うブーツの丈はどのくらいか、スエード調のブーツを合わせても問題ないか、ファーやリボンが付いていてもOKかなど、コーディネートで考えるべきことはたくさんあるからです。

選び方を誤ると、振袖の魅力が半減してしまう可能性があるので、ブーツとのコーディネートを検討するときは振袖のプロに相談しながら、組み合わせを考えることをおすすめします。

振袖レンタル店に来店する際、式典当日に履くブーツを持参すれば、振袖コーディネートに関する知識・経験豊富なプロフェッショナルが、ブーツのデザインや理想のイメージに合う振袖を提案してくれるでしょう。   

成人式の振袖にブーツを合わせるのはあり!

和装の振袖には草履を合わせるのが一般的ですが、成人式の服装には厳格なルールがないため、振袖にブーツを合わせるコーディネートでも問題ありません。

ただし、全ての振袖がブーツと相性が良いわけではないので、色のバランスに注意する、無地の振袖と合わせる、洋柄をあしらった振袖を選ぶなど、コーディネートのコツをしっかり押さえておきましょう。

振袖レンタル店には振袖のコーディネートに精通しているスタッフが常駐しているので、振袖に合わせるブーツを持参して組み合わせを相談してみてはいかがでしょうか。

振袖比較サイト「frimo(フリモ)」では、振袖の販売やレンタルサービスを提供している全国600店以上で取り扱っている振袖を画像付きで検索できます。
ブーツとのコーディネート例も多数掲載されているので、ぜひ振袖とブーツの組み合わせを考えるときの参考にしてみてください。